スマホで目が疲れませんか？やさしい使い方で快適に過ごすコツ
はじめに
近年、私たちの生活にスマートフォンは欠かせないものとなりました。ご家族やご友人との連絡、知りたいことの検索、地図を見ながらの外出など、様々な場面で便利に活用されていることと思います。
しかし、便利な一方で、スマートフォンの画面を長時間見続けることで、「目が疲れる」「ショボショボする」「肩がこる」といった体の不調を感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。特に、年齢とともに目の機能が変化しやすい時期には、こうした目の疲れがより気になりやすくなるかもしれません。
この記事では、なぜスマートフォンを見ると目が疲れやすくなるのか、その主な原因と、今日からすぐに試せる具体的な対策について、分かりやすくご紹介します。スマートフォンと上手に付き合い、目の健康を守りながら快適にデジタルツールを活用するためのヒントとなれば幸いです。
なぜスマートフォンで目が疲れやすいのでしょうか？
スマートフォンを見ているときに目が疲れやすくなるのには、いくつか理由があります。
小さな画面と細かい文字
スマートフォンの画面は、パソコンなどに比べて小さいため、文字や画像も小さく表示されることが多いです。小さな画面を集中して見ようとすると、私たちは無意識のうちに目に力を入れてしまい、負担がかかります。
画面の明るさやブルーライト
スマートフォンの画面から発せられる光、特に「ブルーライト」と呼ばれる短い波長の光は、エネルギーが強く、目の奥まで届きやすいと言われています。長時間ブルーライトを浴び続けることは、目の疲れや、ひいては体内時計の乱れにつながる可能性も指摘されています。また、画面が明るすぎたり暗すぎたりすることも、目に負担をかける原因となります。
瞬きの回数が減る
スマートフォンに集中していると、私たちは普段よりも瞬きの回数が極端に減ってしまいます。瞬きは目の表面に涙を広げ、乾燥を防ぐ大切な働きをしています。瞬きが減ると目が乾燥しやすくなり、疲れや不快感の原因となります。
スマートフォンによる目の疲れを和らげる具体的な対策
目の疲れを軽減し、スマートフォンをより快適に使うために、いくつか試せる方法があります。
1. 画面の設定を見直してみましょう
- 画面の明るさを調整する: 部屋の明るさに合わせて、画面が明るすぎず暗すぎずになるように調整しましょう。多くのスマートフォンには、周囲の明るさに応じて自動で画面の明るさを調整してくれる機能があります。この機能を活用するのも良い方法です。
- 文字サイズを大きくする: 小さな文字は目に負担をかけます。スマートフォンの設定画面から、表示される文字のサイズを大きく変更することができます。ご自身にとって読みやすいサイズに設定することで、目を凝らす必要が減り、楽になります。
- 設定方法（例：iPhoneの場合）: 「設定」アプリを開き、「画面表示と明るさ」を選び、「文字サイズを変更」からスライダーを動かして調整します。
- 設定方法（例：Androidの場合）: 「設定」アプリを開き、「ディスプレイ」や「画面設定」などの項目の中から「文字サイズ」や「フォントサイズ」を選んで調整します。（機種によって名称が異なります）
- ナイトモードやブルーライトカット機能を活用する: スマートフォンには、夜間などに画面の色合いを暖色系に変え、ブルーライトの量を減らす「ナイトモード」や「ブルーライトカット」といった機能が搭載されています。特に夜間にスマートフォンを使用する際に活用すると、目の負担を軽減する助けになります。これらの機能は、設定で特定の時間帯に自動で有効になるように設定することも可能です。
2. スマートフォンの使い方を工夫しましょう
- 画面との適切な距離を保つ: スマートフォンの画面は、目から30〜40cm程度離して見るのが理想的です。近づきすぎると目に負担がかかります。少し離して、画面全体を見渡せるようにしましょう。
- こまめに休憩を取る: 長時間続けて画面を見ないように意識しましょう。「20-20-20ルール」という目安があります。これは、「20分画面を見たら、20フィート（約6メートル）先のものを20秒間見る」という簡単な休憩法です。遠くを見ることで目のピント調節に関わる筋肉を休ませることができます。難しく考えずとも、例えば一区切りついたときに意識して画面から目を離し、窓の外を眺めるなど、短い休憩を取り入れるだけでも効果があります。
- 意識して瞬きを増やす: 画面に集中していると瞬きが減りがちです。意識的に「パチパチ」と瞬きをするように心がけましょう。目が乾燥するのを防ぎ、疲れを感じにくくします。
3. 簡単な目のケアを取り入れましょう
- 目を温める: 蒸しタオルなどで目の周りを優しく温めると、目の周りの血行が良くなり、疲れが和らぎます。温かいタオルを目の上に乗せて、数分間リラックスしてみましょう。
- 目の周りを優しくマッサージする: 眉の上やこめかみなど、目の周りの骨のあたりを指の腹で優しく押したり揉んだりするのも効果的です。強く押しすぎないように注意してください。
- 目薬を使用する: 空気が乾燥している場所や、目が乾くのを感じた際には、防腐剤が入っていない人工涙液タイプの目薬を使用するのも良いでしょう。薬剤師さんに相談して、ご自身に合った目薬を選ぶことをおすすめします。
デジタル機器以外で目の健康を保つために
スマートフォンの使い方だけでなく、日頃の生活習慣も目の健康に大きく関わっています。
- 十分な睡眠をとる: 睡眠中に目は休息し、回復します。十分な睡眠は体の健康はもちろん、目の健康にとっても非常に重要です。
- バランスの取れた食事: 目の健康に良いとされるビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、亜鉛、ルテインなどの栄養素を意識して食事に取り入れましょう。緑黄色野菜や魚などに多く含まれています。
- 適度な運動: 体全体の血行が良くなることで、目の周りの血行も促進されます。無理のない範囲で、毎日少しずつでも体を動かす習慣をつけましょう。
まとめ
スマートフォンは私たちの生活を豊かにしてくれる便利なツールですが、適切に付き合わないと目の疲れなど体の不調につながる可能性もあります。この記事でご紹介したように、画面の設定を工夫したり、使い方を見直したり、簡単な目のケアを取り入れたりすることで、目の負担を軽減し、快適にスマートフォンを使い続けることができます。
今日からできることから一つずつ試してみてはいかがでしょうか。ご自身の体調と向き合いながら、デジタルツールと上手に、そして健康的に付き合っていくことが大切です。